下水道使用料改定のお知らせ
令和7年5月請求分以降から下水道使用料を改定します。
嬉野市では、ご家庭や事業所などから流れ出た汚水を適切に処理し、きれいな水にしてから川や海に戻すことなどを目的として、下水道や処理場の整備などの下水道事業を運営しています。
そのための費用(汚水処理費)は、下水道を使用する皆様の下水道使用料で賄うよう求められております。
将来にわたり安定的かつ持続的なサービスを提供するために令和7年5月請求分から下水道使用料の改定を行います。
皆さまのご理解とご協力をお願い致します。
1.下水道使用料改定の背景
○使用料収入の減少
人口の減少や節水型機器の普及などにより、使用料収入の減少が続いています。
○赤字経営
汚水処理に必要な費用762,088千円に対し、現行の収益は658,598千円で、不足している約100,000千円は、市民の皆様の税金により補っています。この税金は、下水道を使用していない方の分も含まれています。
2.新しい使用料が適用される時期
令和7年5月請求分(5月検針)から新しい下水道使用料となります。
検針月 |
令和7年 1月 |
2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 |
奇数月 検針 |
検針月 | 検針月 | 検針月 | 検針月 | |||
請求月 |
1月分 |
2月分 | 3月分 | 4月分 | 5月分 | 6月分 | 7月分 |
使用料 |
旧使用料 | ⇨ | ⇨ | ⇨ | 新使用料 | ⇨ | ⇨ |
3.使用料の料金表
旧・下水道使用料(税抜)
使用水量 | 使用料(1立方メートルにつき) |
基本使用料 | 1,200円 |
10立方メートルを超える分 | 150円 |
新・下水道使用料(税抜)
使用水量 | 使用料(1立方メートルにつき) |
基本使用料 | 1,000円 |
1立方メートルから10立方メートルまでの分 | 100円 |
11立方メートル〜20立方メートルまでの分 | 140円 |
21立方メートル〜40立方メートルまでの分 | 190円 |
41立方メートルを超える分 | 230円 |
4-1.改定後の使用料の計算方法
下水道使用料は1ヶ月毎に計算します。
基本的に「水道使用量=下水道使用量(汚水排水量)」とみなして、下水道使用料を計算します。
この場合、水道メーターの検針は2ヶ月に1回のため、
「水道使用量=下水道使用量(汚水排水量)」を、整数で各月に配分します。
例:2ヶ月で61立方メートルの場合、61立方メートル=31立方メートル+30立方メートル
4-2.改定後の使用量の計算例
例:2ヶ月の下水道使用量が61立方メートルの場合
下水道使用料は5,490円(検針月。税抜。)5,300円(検針翌月。税抜。)となります。
以下が計算例です。(詳細は下記表のとおり)
1.1ヶ月毎の下水道使用量を求めます。2ヶ月で61立方メートルなので、整数で配分します。
31立方メートルと、30立方メートルとなります。
2.各月の下水道使用料を計算します。
従量使用料は、単価ごとに水量を割り振ります。
31立方メートルであれば、10立方メートルまでの分を単価100円、11立方メートル〜20立方メートルまでの分を単価140円、21立方メートル〜31立方メートルまでの分を
単価190円として、それぞれ計算します。
計算例(消費税抜)
月 |
31立方メートルの月 (検針月) |
30立方メートルの月 (検針翌月) |
|
基本使用料 | 1,000円 | 1,000円 | |
従量使用料 |
1立方メートルから 10立方メートルまでの分 |
10立方メートル×100円 =1,000円 |
10立方メートル×100円 =1,000円 |
11立方メートルから 20立方メートルまでの分 |
10立方メートル×140円 =1,400円 |
10立方メートル×140円 =1,400円 |
|
21立方メートルから 31立方メートルまでの分 |
11立方メートル×190円 =2,090円 |
10立方メートル×190円 =1,900円 |
|
計 | 5,490円 | 5,300円 |
【参考:水道使用水量等のお知らせ(検針票)の見方】
下記、5月検針時の検針票の赤い枠の箇所が5月、6月分の新下水道使用料になり、緑枠の箇所は3月、4月分の旧下水道使用料を示しています。
5.下水道使用料早見表
下水道使用料早見表(税込) (229KB; PDFファイル)
6.改定に至るまでの経過
○「嬉野市下水道審議会」における審議
「嬉野市下水道審議会(各方面の様々な有識者の選出による委員で構成)」において、計3回の審議を重ね、経費回収率(汚水処理費を使用料で賄っている割合)100%を目指すべきところ、急激な負担の軽減を図るため、経費回収率80%とする段階的な使用料改定の答申が出された。
詳しくは、「嬉野市下水道審議会」のページをご覧ください。
○「嬉野市下水道事業等の3条例」の改正
審議会からの答申を受け、使用料改定のための条例改正案を、令和6年12月定例会に上程し、審議の結果、令和6年12月18日の本会議において可決されました。
1.嬉野市下水道条例
2.嬉野市農業集落排水処理施設条例
3.嬉野市営浄化槽条例
○新しい下水道使用料の徴収の適用時期
使用料の徴収について適用時期は、令和7年5月請求分(5月検針)からとします。
7.下水道使用料のQ&A
Q いつから値上げをしますか
A 令和7年5月以降に請求した分から新しい使用料に適用します。
Q 一般家庭ではどれくらいの値上げになりますか
A 1ヶ月あたりの使用水量が20立方メートルの場合、現行の2,700円(税抜き。以下同)から700円値上げし改定後は3,400円となります。1ヶ月あたりの使用水量が30立方メートルの場合、現行の4,200円から1,100円値上げし改定後は5,300円となります。
Q なぜ改定が必要ですか
A 下水道事業は「雨水公費・汚水私費」という原則に則り、汚水の処理にかかる費用は、下水道使用者のみ負担することが適切でない費用を除き、下水道使用者が使用した水量に応じて支払う下水道使用料で賄うこととされています。
しかしながら、現行の使用料水準では毎年度収支に不足が生じており、不足分を公費により補っている状況が続いております。
このような状況を改善し、独立採算に基づく安定的かつ持続的な下水道事業を運営するために、下水道使用料の改定を行うものです。
Q これからも不足分の一部を税金で賄うことはできないのですか。
A 下水道事業の収支不足額を公費(市の税金)で賄っていますが、この公費には下水道を使用していない市民の方が納めている分も含まれていることから、このような状況を改善し、下水道を使用する受益者の負担による健全な下水道事業の経営を行う必要があります。
Q 下水道使用料はどのような費用に使われていますか。
A 下水道事業は、家庭のトイレや台所から排出される汚水や事業所などの生産活動により排出される汚水を、下水道管を通って下水処理場へ運び、そこできれいな水にする処理をして、川や海に流します。
下水道使用料は、主として汚水を処理するための費用、下水道整備にかかる企業債(借金)の返済等に使われております。
Q 改定はどのような経緯により決まりましたか
A 嬉野市下水道審議会にて「適正な下水道使用料の在り方」について諮問を行い、下水道使用料について、「経費回収率を80%以上、60,000千円の使用料増収とする使用料改定」とする旨の答申を受けたことから、改定時期を令和7年5月1日、新使用料への適用を令和7年5月請求分から適用としました。
Q 今までどのような経営努力を行ってきましたか。
A 下水道事業の経営改善として、下水道事業の職員数見直しによる人件費削減、使用料収納委託による業務効率化を推進し、経費削減を図りました。今後も経営改善に取り組み、下水道使用料の改定幅を極力抑えられるように努めていきます。
Q 改定に関する周知はどのように行っていますか
A 市公式ホームページを始め、市報やチラシの配布を行い、周知を図ってまいります。
Q 今後また使用料改定を行う予定はありますか
A 下水道事業は、使用者が特定されているため、事業に必要な費用は使用者からの収入で賄う独立採算制が原則となっております。そのため将来的には、経費回収率を100%を目指すべきとしています。今回の改定は、急激な改定による下水道使用者の負担を軽減するため、経費回収率を80%とする改定となります。今回の嬉野市下水道審議会の答申の中で5年に一度の頻度で、定期的に見直しを行い、下水道使用料改定の必要性を検討することとしています。